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イギリス人名資料事典 III 地域(全6巻・5書目/スコットランド・ウェールズ・アイルランド)

イギリス人名資料事典 III 地域(全6巻・5書目/スコットランド・ウェールズ・アイルランド)

 

イギリス人名資料事典 III 地域(全6巻・5書目/スコットランド・ウェールズ・アイルランド)

カタログPDF 内容見本

編著者

マイク・モラスキー責任編集 Molasky, Mike

巻数

全6巻

体裁

B5判・上製・各巻平均約520頁

本体 揃:137,000円+税
ISBN 978-4-8205-9908-1 283.3
刊行年

2004年11月刊

ヴィクトリア朝の人々の息遣いがきこえる待望の集成
アイルランド、スコットランド、ウェールズ、音楽、美術、演劇、女性……。
19世紀の人名資料、厳選のコレクション。
イギリス研究に新しい光を当てる原文資料群!

〈おすすめ先〉
英文学、英国史、文化研究、音楽史、美術史、文化史、各研究者。大学・公共図書館。

 
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特 色

本集成は19世紀イギリスで刊行された人名事典及び資料を厳選して収録した。

「総合」、 「芸術」、 「地域」の3つのカテゴリーによる構成は、多様な研究分野のニーズに応える。

基本的な人名検索にとどまらず、その時代・人物の背景を詳述する事典類を収録した。

稀覯本であると同時に、短大・大学図書館に於けるレファレンシャルな必要を重視。

本集成は19世紀までの基本的な人名を収録。 Dictionary of National Biography(DNB)には末掲載の人名も網羅。DNBとの併用に最適!

本集成のねらいと構成
 19世紀に英国で刊行された人名事典、伝記集成の類はかなりの数にのぼる。その膨大な事典のうち、何を復刻し、何を捨てるかを検討することは困難であった。
 本集成は何より、研究者レベルの要求に可能な限り応えつつも、短大・大学図書館、公共図書館における基本的なレファレンスとして、簡潔にして充分であることに主眼をおいた。
 英国の人名事典、それも原文の復刻であれば、主な利用は英米文学者、英国史研究者等となるだろう。本集成は、幅広いジャンルにおいて、これまでアクセスできなかった多数の人名を収録するよう企図した。仮に文学研究としても、対象とする文学者の交友関係には当時の郷紳、学者、政治家など多様な人脈があろう。
 また専門は異なっていても、音楽史等の分野から必要となる人名もあるだろう。
 そのため各人名事典が扱うテーマは出来るだけ多様に、しかもその分野の事典資料としては、なるべく客観的で情報量の多いものを選択することとなった。
 全体は3部構成とし、集成I(総合・一般)、集成II(文学・芸術)、集成III(地域〈スコットランド・ウェールズ・アイルランド〉)にジャンルを分け、そのうえで各分野の資料のなかで内容的にも質が高いもの、場合によっては「事典」というよりは「読み物」的なものも採った。
 20世紀になって再編集された人名事典は数多くあるが、20世紀当時の同時代的な資料を総合的にまとめたという点が、本集成の際立った特徴となっている。

各巻構成

III 地域(全6巻・5書目/スコットランド・ウェールズ・アイルランド)
スコットランド、ウェールズ、アイルランドと、英国(大ブリテン及び北アイルランド連合王国)を構成する諸地域に固有の事典を積極的に収銀。文化的に著しい年寺色をもつアイルランドについては2書目を選択し、今日的なニーズに応えた。民族主義の高まりから編纂されたこれらの資料は、初めてその時期に編纂された事典群である。

・The Poets of Ireland (1892)
・A Biographical Dictionary of the Worthies of Ireland (1821)
・A Biographical Dictionary of Eminent Welshmen (1852)
・Scottish Biographical Dictionary (1805)

第10巻
A Biographical dictionary of the living authors of Great Britain and Ireland; comprising literary memoirs and Anecdotes of their lives; and a chronological register of their publications, with the number of editions printed, I including notices of some foreign writers whose works have been occasionally published in England.
1816 (London, Henry Colburn)
by William Upcott (1779-1845)
当時存命の文学者に関する、簡潔かつ正確な略歴、完璧な著作リストの掲載を目指して編集したという。この時点まで、文学者についての信頼に足る事典が存在しなかったこと、この事典が満を期したものであることが、前書きからも伺われる。エポックメイキングな文学者人名事典。 (449頁)

第11巻
Chronicles of the Tombs; a select collection of epitaphs, preceded by an essay on epitaphs and other monumental inscriptions, with incidental observations on sepulchral antiquities.
1864. (London, Bell & Daldy)
by Thomas Joseph Pettigrew (1791-1865)
英国を中心とした各地の碑文を再構成した「墓碑銘年代記」である。人名事典的なデータに併せ、異色の「読み物」としての喜びを与えてくれる書。 1857年初版の復刻版。「ばかばかしい碑文」、「大言壮語の碑文」などユーモアを織り交ぜているが、まじめな研究書である。 19世紀英国の博物学的な関心が開花した、興味深い資料といえる。 (529頁)

第12巻
The poets of Ireland:a biographical dictionary with bibliographical particulars.
by David James O'Donoghue (1866-1917)
1892-3. (London, The author)
編者によると本書刊行時まで、アイルランドにはまとまった文学者人名事典が存在しなかった。 「詩人事典」としているが、当時のアイルランド作家・劇作家を網羅し、他の事典にはみられない人物を多数収録する。簡潔だが専門的な記述が特徴。 (265頁)

第13-14巻
Biographia Hibernica. a biographical dictionary of the worthies of Ireland, from the earliest period to the present time.
1821. (London, John Warren)
by Richard Ryan (1796-1849)
本書はアイルランド文化の黎明期から、 19世紀当時までの広範な時代・人物を対象とする労作である。各人物への圧倒的な情報量、アイルランド人に対する著者自身の激しい思い。そこでは他の資料からは得られない、アイルランドの「名士」に関する独特の知見を発見させられるだろう。(各巻平均約577頁)

第15巻
Enwogion Cymru. A biographical dictionary of eminent Welshmen, from the earliest times to the present, and including every name connected with the ancient history of Wales.
1852.(Llandovery, William Roes etc.) by Robert Williams (1810-1881)
聖人、牧師、部族長(chieftain) 、詩人、学者、作曲家、翻訳家等、幅広い人物を対象としている。簡潔な記述により多くの人物を収録した本書は、英本国の人名辞典類には記載されていないウェールズ人達を網羅している。 (567頁)

第16巻
Biographia Scotica; or Scottish biographical dictionary; containing a short account of the lives and writings of the most eminent persons and remarkable characters, natives of Scotland, from the earliest ages to the present time.
by John Stark
1805. (Edinburgh, Arch. Constable and co.,)
スコットランドの果たした役割は、英国史全体を傭撤する上で避けることはできないだろう。同国の軍人、画家、弁護士、建築家等に関する、家系、学歴、職歴のまとまった記述。さらにスコットランド史上におけるその功績、位置付けが丁寧に紹介された基礎資料である。 (428頁)
 

刊行のことば

無限の可能性を拓く
『イギリス人名資料事典』刊行にあたって
責任編集:マイク・モラスキー
 近代の世界史を考えるとき、大帝国イギリスの及ぼした影響は計り知れない。
 明治期の日本はもとより、近代的な国民国家形成に乗り出す国々にとって、大英帝国こそは模範とすべき国家・社会の典型であった。産業革命、立憲制度、政治・経済、軍事、自然科学等にかえ、植民地支配を通じて浸透した英国の習慣・思考は、世界の隅々にまで行き渡っている。文化的な影響も、もちろん忘れてはならない。新聞・出版物の全国的な普及、公的教育の確立、公共概念・都市計画の発展、そして演劇、詩、小鋭、絵画、音楽……。ヨーロッパばかりではなく、近代以降の世界史を紐解くためには、その交差点ともいうべき英国文化に触れざるを得ないだろう。この『イギリス人名資料事典全16巻』は, 19世紀に発行された、広範にわたる人名事典・伝記集を一挙集成したものである。 11-19世紀未までが対象となっているが,その焦点は17-19世紀に当てられている。対象となる人物は、名士と呼ばれた人々、法曹・政界著名人はじめ、作家、詩人、演劇人、建築家、画家、音楽家など、極めて多彩なジャンルにまで及ぶ。さらにアイルランド、スコットランド、ウェールズの人名事典を収録することで、英国史において独特の意味をもつ、諸地域からの視点をも獲得しているのだ。『イギリス人名資料事典』の可能性は無限にある。この人名資料事典が、日本で多くの研究者に参照され、新しい発見、知的刺激を生み出すきっかけとなれば、編集責任者としてこれにまさる喜びはない。 (ミネソタ大学準教授)

推薦のことば

『イギリス人名資料事典』の復刻を祝して
河村貞枝
(京都府立大学文学部教授)
 人文科学・社会科学の諸分野、また専門とする時代の如何を問わず、イギリス研究に携わる者は、多かれ少なかれ、『イギリス国民伝記事典』(DNB)の世話になっているであろう。1885〜1901年に刊行された最初のDNBシリーズが、いかに「ヴィクトリア時代最大の文学上のモニュメント」であっても、イギリスの歴史と進歩の資料として、これが絶対的かつ完璧な伝記資料でないことは、今般オックスフォード大学出版局でDNBの全面改訂版が刊行されることからも明らかである。DNB編纂の歴史はある程度知られているが、DNB以前また以後に、イギリスにおいて私的事業として、数多くの伝記事典や伝記集成が編纂・出版され続けたことは(中には財源不足から完成を見ずに中途で頓挫したものもあるが)、大変興味深いことである。
 今回の復刻版に収められた16巻は、現在イギリスでも容易には閲読しがたい、きわめて貴重な人名資料の集成である。19世紀イギリスは伝記文学の見事な開花期であったが、本復刻版は、17世紀の聖職者・好古家トマス・フラーの手になる同時代の名士(この「名士」の基準がまた面白い)列伝の再版(本資料事典第1〜3巻)も含め、全てが19世紀イギリスで刊行された多様なタイブの人物列伝の集成である。墓碑銘の集成(第11巻)もある。故人の追憶の言葉を綴った碑文も一種伝記の体裁をもつわけで、その内容が真実ならば、当時の人間生活の多くを読者に告げてくれるであろう。ティンプソンの『敬虔な女性列伝』(第5巻)も、私にはまさに垂涎の巻である。これら人名資料事典は、単なる情報検索のツール以上のものであり、事典の中にエントリーされた人物、編纂者、執筆者、同時代にそれを参考にした読者層、当時の出版事情、情報収集のネットワークのあり方等、さまざまな関心を抱いて巻く繙くことが可能である。
 昨今のインターネットの普及によって、とりわけ若い世代の研究者は、あまりにも簡単にパソコン画面で「伝記」情報をも人手できるようになった。しかし、データベースによる情報検索では、時代と場所がかけ離れた人間の生き様にアプローチするには限界がある。その意味で、過去の冊子体の事典の復刻版が、現代の利用者に伝えてくれる、単なるデータを超えたリアルな過去を覗き、対象に迫りうる、貴重な媒体・宝庫であることは言をまたない。本復刻の刊行を喜び、イギリス史・思想史・文学史・政治史などあらゆる分野のイギリス研究者によって、広く活用されることを期待したい。


DNBはここから編纂された
高宮利行
(慶應義塾大学文学部教授)
 人名事典といえば、イギリスには19世紀末から編纂された『イギリス国民伝記事典』(DNB)がある。また、当時も現在も生存者については、毎年発行されるWho's Who、つまり紳士録がある。いずれも、ヴィクトリア朝社会の自信に満ちた国民意識の表れである。
 個人の出自や経歴に関するイギリス人の関心は、古くからあった。今回『イギリス人名資料事典全16巻』として収録された人名資料は、DNB編纂時にも用いられた、19世紀に出版された各種の人名事典であり、現在、市場にもなかなか出てこない貴重なものが多い。その内容は、著名人、法律家、貴族、音楽家、演劇関係者、作家といった分類のものから、アイルランド、ウェールズ、スコットランドといった地域別のものまで多岐にわたる。これらを一瞥するだけで、当時のイギリス人の関心の的がどこにあったか、理解できるというものだ。存外、DNBに漏れた資料も多い。
 というわけで『イギリス人名資料事典』は、書誌学、英文学、英国史、イギリス社会史、芸術史などの研究者には、きわめて有効な手技となるだろう。とくに19世紀のイギリス人が、個々人のどういった資質に注目していたかがよく分かる資料である。DNBを補う事典群として、格好の集成といえるだろう。『イギリス人名資料事典』を推薦する所以もここにある。


すべてはここから始まる
林望
(作家・書誌学者)
 イギリス人は、資料を博捜し、之を分析し分類し、以て不易の史実を撰述することに長じている。実際、この国にはあらゆる事についての手強い図録や事典が整っていることに驚く事一再ではない。翻って、例えば詩や小説、或いは演劇の歴史を考究するについて、いやしくもイギリスを抜きにしては何も語ることができぬ。いや、それは美術や音楽に於いても然り。この国は世界の旦那国として広く全欧州の芸術を守護涵養してきた歴史があるからである。ところが日本で出版されている工具書では、芸術家であれ政治家であれ、よほどのビッグネームでない限り索出することができぬ。それがために私どもがどれほどの不便をかこってきたか。然るに『イギリス人名資料事典』には、上は王侯より、政治家、法律家、演劇人、女性、芸術家等々、相当にマイナーな人まで到らぬ隈無く集められている。しかも現今人手の困難な十九世紀刊本が殆どである。イギリスが世界史的に果たしてきた巨大な役割を勘案するに、ひとり英国関係者のみならず、広く欧亜の歴史研究者、芸術・文学研究者など、この事典によって裨益せられる徒は頗る多い。いや、すべての道はここから始まるといっても過言でないのである。

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