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どう考える?ニッポンの教育問題 人間失格?

どう考える?ニッポンの教育問題 人間失格?

―「罪」を犯した少年と社会をつなぐ―

 

どう考える?ニッポンの教育問題 人間失格?

カタログPDF

編著者

土井隆義

巻数

全1巻

体裁

四六判・ソフトカバー・約310頁

本体 1,500円+税
ISBN 978-4-284-30443-6
刊行年

2010年09月刊

・日本図書館協会選定図書

★続刊予定★
・若者はなぜ「就職」できなくなったのか?
―生き抜くために知っておくべきこと―
児美川孝一郎著
・習慣病になったニッポンの大学
―18歳主義・卒業主義・親負担主義からの解放―
矢野眞和著
・学校へいく意味・休む意味
―不登校ってなんだろう?― 
滝川一廣著
・いじめ問題を考える 
加藤芳正著

この他、充実のラインアップで
シリーズ全20巻を予定しています!(タイトルは変更になる場合もございます。)

 
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特 色

少年たちはなぜ罪を犯すのか?
その罪は彼らだけの責任なのか?
罪を犯してしまった彼らは人間として失格なのか?
「少年犯罪」を考えるために避けては通れないこの1冊!
少年たちとのつながりの糸 あなたは紡ぎますか? それとも断ち切りますか?

『友だち地獄』、『キャラ化する/される子どもたち』などで、いま最も注目をあつめる社会学者・土井隆義が書き下ろす『少年犯罪』を考えるための必読の一冊!!

読売新聞、毎日新聞、日本経済新聞、産経新聞、週刊金曜日、朝日中学生ウィークリー、ダヴィンチなどで紹介されています!

内容構成

プロローグ―「社会を映す鏡」としての少年犯罪―

第1章 白書統計から眺めた少年犯罪
少年犯罪の四つの波/統制活動に左右される統計
凶悪犯罪の近年の傾向/強盗の増加は「凶悪化」か?
解釈によって創られる犯罪/犯罪統計の妥当性とは?
刑事処分にならない強盗犯/稚拙化した少年犯罪
《第1章のポイント》

第2章 人間関係に縛られた少年たち
共犯事件にみる脱集団化/非行文化を育んだ仲間集団
非行文化の衰退と体感治安/つながりあうネタとしての犯罪
他者に対する感受性の変容?/万引犯と凶悪犯の境界の消失
なぜ万引をしてしまうのか?/危うい関係のなかの子どもたち
《第2章のポイント》

第3章 成熟した社会のパラドクス
KYと「そんなの関係ねえ」/「画一化の時代」の学校
「個性重視の時代」の学校/一人でいることが不安な時代
ジャイロスコープからレーダーへ/同質な相手とつながりたい少年たち
人間関係を傷つけないための技法/フラット化する人間関係
《第3章のポイント》

【コーヒー・ブレーク】
少年犯罪はなぜ減ったのか?

第4章 保護の対象から責任の対象へ
少年事件の判決と時代の変化/国親思想という基本理念
保護主義か、責任主義か?/少年法改正と理念の変質
少年の人権に対する関心/「凶悪」というレトリック
「上から目線」を嫌う現代人/フラット化した世界の人間像
《第4章のポイント》

第5章 社会の病理から個人の病理へ
「前兆行動」に対する関心/早期発見・早期治療という考え方
非行少年像にそぐわない少年たち/非行の責任はどこにあるか?
加害感覚を失いつつある社会/関係の病理から内面の病理へ
非行対策としての「心の教育」/排除の手段としての「厳罰化」
《第5章のポイント》

第6章 不寛容な社会のパラドクス
被害者問題への世論の高まり/被害者が空白の少年審判
社会の手触り感の喪失/主役の交代した被害者ドラマ
犯罪者の性格をどう考えるか?/更生のチャンスをうばう社会
自分が何者か分からない・・・/養育の不安を募らせる大人たち
安全圏に囲い込まれる不幸
《第6章のポイント》

エピローグ―加害少年の「モンスター視」を超えて―

ブックガイド―少年犯罪の死角をなくすために―
先人たちの知の集積に触れる/犯罪事実をどのように眺めるか?
少年たちの実像を理解する/非行少年像はどう変わったか?
犯罪責任と処罰感情/議論の次なる段階へ

あとがき

推薦のことば

香山リカ
自己肯定のむずかしさ、フラット化する人間関係。社会の成熟化が、少年たちに「生きづらさ」という新たな試練を与えている、と著者は言う。そこで起きる犯罪はまさに「社会を写す鏡」であるはずのに、おとなはそれを加害者個人の特殊な「心の闇」や「脳の問題」のせいにして、自分たちの生活圏内からつまみ出そうとしているのだ。本書は、そんな「社会と少年」の危機的状況を、感情論に陥ることなく、統計データと社会学的視点から熱くそして客観的に浮き彫りにしようとした力作である。


宮崎哲弥
 よくエライ政治家センセイが親殺しなど少年による凶悪事件の「増加」を日本社会の崩壊の象徴として語ることがある。しかし、少年の凶悪犯等が近年顕著に増えたという事実はない。
 多くの識者が犯罪統計に基づいて修正に努めてきた認識だが、一度蔓延った「社会の捉え損ない」はかくも頑固なのである。誤った社会認識からは誤った社会政策しか出てこない。誤った処方箋は誤った未来へと私達を導く。
 未来からの審判に耐えられる「いま」を築くために本書は書かれてある。


森達也
 少年事件を取り巻く環境が、昨今の体感治安の急激な悪化とこれによって喚起される厳罰化という現象を、とてもシンボリックに体現していることは知っていた。でも本書を読みながら、その現実にあらためて驚愕し、悲嘆し、そして希望を持った。
 驚愕し悲嘆しながらも希望を持った理由は、学者としてのデータ解析や現象分析だけにとどまらず、著者である土井隆義の人間観と世界観を、本書がくっきりと呈示しているからだ。そしてこれは、多くの犯罪者たちに取材で会ってきた僕の実感でもある。彼らは彼岸の人たちではない。ましてやモンスターなどではない。苦しみ悩み悶えながら一線を踏み外した人たちだ。
 だから「少年たちとのつながりの糸を紡ぐ」ことの意味をあらためて考える。糸はある。とてもたくさん。あとは紡ぐだけだ。そしてこの作業は、僕たち社会の側に託されている。

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