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産業別労働組合 女性調査資料集成 第I期

産業別労働組合 女性調査資料集成 第I期

 

産業別労働組合 女性調査資料集成 第I期

カタログPDF 内容見本

解説

大森眞紀・井出久章・加瀬谷まゆみ・後藤嘉代

編著者

大森眞紀・労働調査協議会

巻数

全7巻

体裁

B5 判・上製・総約2500 頁

本体 揃:本体120,000 円+税
ISBN 978-4-284-40219-4
刊行年

2014年06月刊

労働調査協議会による、高度経済成長期からバブル期に至る、産業別労働組合における女性労働に関する調査報告書を精選・編集し、その意義を詳解する集成刊行開始!

〈全体の概要〉
【体 裁】 B5 判・上製・総約5000 頁
【刊 行】 全2期・全14 巻
【揃定価】 揃本体240,000 円+税

〈おすすめ先〉
ジェンダー・労働問題・社会政策・女性史・家族社会学等の研究者/学科研究室/専門図書館/県立図書館など

 
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特 色

本資料集成について
本資料集成は、1960 年代後半から男女雇用機会均等法が施行された1980 年代までの、電機、教育、郵便、電話、繊維、官庁等、各産業の労働組合が労働調査協議会に委嘱した調査から、女性の労働実態に関する報告をまとめる。労働調査協議会による資料提供、編集といった全面的なご協力のうえに、今回あらたに女性労働に関する調査のみを集成、解説を加えた本資料集成は、労働組合の視点による高度成長期からバブル期までの各産業における女性の働きかた、実態を把握するための貴重な資料を公刊する、はじめての試みである。

高度経済成長期(1960 年代後半)からバブル期(1980 年代)までの、産業別労働組合による女性労働に関する調査報告を編集。

政府・行政(旧労働省)・民間シンクタンクとは異なる、企業別労働組合の連合体としての産別労組による調査群の、はじめての集成。

労働調査協議会と産別労組による報告書であるため、外部への公開がほとんどなされていない貴重な調査報告書群。

主な構成:
   第I期 鉄鋼労連・政労協・繊維労連・電機労連・全逓・全電通
   第II期 自治労・日教組・ゼンセン同盟

第1巻には、戦後における女性の労働状況を俯瞰する「総論」、代表的な産別労組ごとの「解説」を収録。さらに、各産別の調査報告群の冒頭には、調査概要をまとめた個票を附すことで、戦後の労働状況における本調査の布置が明らかになる。

■ 総論/解説 概要 (第1巻収録)
総 論   産業別労働組合による女性調査の意義 (大森眞紀)
解 説
 第1章  母性保護拡大から働き続けられる環境整備へ─電機労連 (加瀬谷まゆみ)
 第2章  全国に拡がる職場─全逓・全電通 (後藤嘉代)
 第3章  地方公務員としての“専門職”女性─日教組・自治労 (井出久章)
 第4章  繊維から流通へ─全繊/ゼンセン同盟 (後藤嘉代)
資 料  女性労働年表/労働組合員数と女性比率/主要産業別労働組合における女性組合員の比率 ほか

労働調査協議会とは?
わが国で最初に設立された、労働組合のための総合調査研究センター。1948 年、労働組合が基金を出し合い、労働問題を調査・研究し、その結果を組合活動に活用するために設立された。政府・政党・経営者団体から独立した調査機関。

【刊行の意図】
小社はこれまで、戦後から現代にいたる女性労働に関する調査資料群を、『現代女性労働調査資料集成』全19 巻(調査対象は1989‐2009 年)、『戦後女性雇用資料集成』全20 巻(調査対象は1966‐85 年)として刊行してきた。
ナショナルセンターである連合発足の1989 年から2009 年までの20 年間については、傘下の産業別労働組合を通じて実施されてきた調査群を、活動資料やハンドブックも含めて編集した『現代女性労働調査資料集成』にまとめる。そこに附された『連合・男女平等参画への歩み』からは、世紀転換期の女性と仕事の関わりを俯瞰する有益な視座が得られるだろう。
また、女性労働調査そのものが少なかった1960 年代末から70 年代、80 年代にかけては、『戦後女性雇用資料集成』に収録された調査が貴重である。旧労働省設立の公団という立場からとらえられた雇用実態は、『産業別労働組合 女性調査資料集成』とは異なる視点からの、高度経済成長期の女性の労働の実情を浮き彫りにする。『産業別労働組合 女性調査資料集成』と併せて利用したい。

(本書「総論」より)
―― 日本における労働組合の組織形態としては企業別組合が基本だが、(…)企業別組合の連合体としての産別労組が行う調査は、政府・行政や民間シンクタンクなどによるものとは異なる視点に立つ。ナショナル・センターである連合も、産別労組の連合体として結成されており、個別企業の枠を超えた産業としての把握に、産別労組調査は役立つ。とりわけ、女性雇用者の就業分野は偏りが大きいだけに、産業単位での検討が、男性雇用者の場合以上に欠かせない。
―― 産別労組の新たな運動の可能性が期待されるとすれば、本資料集成の刊行趣旨がいっそう活かされる余地が見い出せるとの自負も許されるのではないだろうか。

各巻構成

第I期 全7巻 電機労連・全逓・全電通ほか
刊行:2014年6月
実施組織名巻数調査報告書名発行年

鉄鋼労連・政労協・繊維労連・労調協

1

婦人労働者の意識と実態:職業と家庭生活をめぐって(労働調査協議会『労働調査』1982 年6 月号)

1982

鉄鋼産業における婦人労働者の実態調査結果報告書

1982

政労協女性組合員アンケート調査報告 1985 年5 月実施(『政労協調査時報』69 号)

1986

繊維労連女性組合員意識実態調査報告 1988 年6 月実施

1987
   電機労連2

「婦人労働者に関する調査」結果(独身者・既婚者)(『調査時報』110 号)

1975

電機労連婦人組合員の意識(1979 年8 月実施「婦人組合員アンケート」結果)(『調査時報』157 号)

1980
3

電機産業における婦人労働の実態と職業意識(『調査時報』172 号)

1982

男女雇用機会均等法の施行と労基法改訂にともなう対応状況調査報告

1987

専門職女子の労働時間意識調査 1987 年4 月調査(『調査時報』224 号)

1987
4

「婦人組合員アンケート調査」結果報告 婦人対策総合調査? 1985 年5 月実施(『調査時報』205 号)

1985

電機・婦人組合員の生活と意見

1985

婦人パートタイマー実態調査結果 1977 年12 月実施(調査部・婦人対策部共同調査)(『調査時報』140 号)

1978
   全  逓5

婦人労働者の妊娠・出産状況調査報告書1976 年11 月実施

1977

第2回全逓婦人組合員意識実態調査報告書

1982

パートタイマー、非常勤労働者の労働条件・意識調査報告書(『全逓調査時報』18 号) 

1987

第3回全逓婦人組合員意識実態調査報告書 1987 年4 月実施

1988

簡易保険郵便年金福祉事業団に働く婦人の健康実態調査 報告書(「事業団ニュース」85 年度号外)

1985
   全 電 通6

全電通婦人労働者の意識構造 1976 年6 月

1976

婦人の意識実態調査

1981
7

保育所・老人ホーム実態調査報告書 1982 年5 月実施

1982

要介護老人の実態と老人福祉の現状 1985 年7 月

1985

婦人のパート内職労働に関する調査報告書 1986 年9 月〜12 月調査

1987

 

 

第II期 全7巻 日教組・自治労・ゼンセン同盟
刊行:2015年1月(予定)※ 定価・巻構成・内容・刊行時期は変更となる場合がございます。
実施組織名巻数調査報告書名発行年
日 教 組8

婦人教師の生活時間調査 中間報告 1968 年4 月

1968

婦人教師の生活時間調査 第二次報告 1968.6.30

1968

第三次 婦人教師の生活時間調査 1978.4 月実施

1978
9

第四次 婦人教師の生活時間調査報告書(1983 年7 月実施) 

1983

日教組婦人労働者 「生活と労働意識」実態調査報告書(一般教員の部) 1981 年4 月実施

1981

日教組婦人労働者 「生活と労働意識」実態調査報告書(幼・事・寮・その他) 1982 年4 月実施(第二次) 

1983

日教組婦人労働者 「生活と労働」実態調査報告書(一般教員の部) 1986 年10 月実施

1987
自 治 労10

看護労働者の権利意識と労働実態(アンケート調査集計結果) 

1978

別冊資料 看護労働者の権利意識と労働実態:アンケート調査集計結果(実施・1977 年10 月) 

1978
11

自治体立病院と看護労働:ILO 看護職員条約の早期批准にむけて…… 

1980
ゼンセン同盟12母性保護の現状と問題点(上) 1972
母性保護の現状と問題点(中) 1972
母性保護の現状と問題点(下) 1972
中高年婦人組合員の生活調査1974

既婚婦人の労働と生活をめぐるアンケート調査集計結果

1980

母性保護制度の取得状況調査

1982

パートタイム労働者の労働条件の現状:パートタイム労働者労働条件調査報告

1983

婦人活動に関する実態調査:組織機構の確立状況を中心に

1983

TWARO 婦人組合員の意識:アンケート調査の報告

1984

看護休職をめぐるアンケート調査結果

1984

あいまいな派遣店員の実態:派遣に関する取り決めについて

1985

浮かびあがったシワ寄せの実態:派遣店員、セールスマンの実態調査

1986

雇用・就業形態の多様化の実態:一般常用労働者を除く雇用と就業に関する実態調査

1986

均等法施行半年後の職場の対応:男女雇用均等法の施行と労基法改定に伴う対応状況調査から

1987

改善されない押しつけ販売の実態:営業マン・派遣店員の実態調査結果

1987

婦人活動組織、母性保障制度の活用と保育所の利用に関する実態調査結果:女性が安心して働きつづけられる環境づくりを ※第12 巻収録はすべて『月刊ゼンセン』掲載。

1987
13

チェーンストア労働者の実態と意識

1980
14

流通・サービス産業に働く人々の意識:構造転換・就業形態多様化時代の流通・サービス産業労働実態調査報告

1991
 
日教組(日本教職員組合)/自治労(全日本自治団体労働組合)/ゼンセン同盟(全国繊維産業労働組合同盟)  ※名称は原則として調査発行時のもの。

刊行のことば

刊行にあたって
労働調査協議会

 ここに収録した資料は、1960 年後半から80 年代までに産業別労働組合が実施した「女性」にかかわる調査である。この時期は、労働組合が会員組織となり、運営にも参加する「労働組合のための調査研究機関」として、当協議会がその使命をより明確にして再スタートした時期と重なる。
 今、改めて調査報告書を読み返してみると、「調査」が現在では想像できないほど、手間のかかる地道な作業の積み重ねで成り立っていたことがわかる。このような事情もあって、同時期に実施された労働関係の調査は、行政や大学などの研究機関によるものに限られている。とりわけ1970 年代以前の女性を対象とした調査となると、その数は多くはない。このため、当時の女性労働を具体的に振り返る上で、労働組合が実施した調査群は、希少で重要な資料となっている。
 『産業別労働組合 女性調査資料集成』全?期全14 巻が主に対象とする1960 年代後半から80 年代という時代は、戦後史のなかで、女性労働の転換期であった。68 年の電電公社による育児休職制度の本格実施、75 年の婦人教師、看護婦、保母を対象とした育児休業法、85 年の男女雇用機会均等法、その6年後の91 年には男性を含め、すべての労働者を対象とした育児休業法が制定されるなど、女性が結婚や出産にかかわらず働き続けられる権利が拡大し、その環境の整備が進んだ時期である。
 この間、労働組合の婦人(女性)部の女性たちは、男性が中心の労働組合運動のなかにあっても、職場の女性組合員の声を力に、法律に先駆けた職場の権利を獲得する一方、その経験に基づき、未成熟な諸制度の整備にも力を注ぎ、女性たちが働き続ける選択肢を拡げていったのである。その過程において、彼女たちが実施した調査は、職場の女性たちの悩みや心情を訴えるものとして、運動上の有力な資料となったことはいうまでもない。「調査」は、女性の働く機会の拡大が、女性たちに“与えられた”権利ではなく、女性たちが“獲得した”権利だということを教えてくれる。
 これまで当協議会は、このような労働組合の婦人(女性)部等による調査活動に協力し、その使命を果たしてきた。そして非正規労働者が女性労働者の半数以上を占める今、あらためてこれらの調査を本資料集成として刊行することで、女性たちが働き続けられる環境整備に寄与することができれば、それは私たちにとって望外の喜びとするところである。
 働く女性の権利獲得の歴史が刻み込まれた『産業別労働組合女性調査資料集成』を、今後の女性労働研究、ならびに女性労働運動にご活用いただければ幸いである。
 最後に、調査資料の復刻にご賛同いただき、収録をご快諾いただいた当協議会の会員組織、ならびに、数々の貴重な資料をご提供いただいたUAゼンセンに心より感謝申し上げる。また、『資料集成』の発行をお薦めいただいたばかりでなく、取り纏めの労をおとりいただいた大森眞紀教授に感謝したい。

推薦のことば

女性が「普通に働いて生きる」ために
浅倉むつ子
(あさくら・むつこ/早稲田大学大学院法務研究科教授)
 このたび『産業別労働組合 女性調査資料集成』全?期全14巻が編纂・刊行されることになった。収録資料は主に、1960 年代後半から1980 年代までの間に、労働調査協議会が産別労組から委託されて行った実態調査や意識調査である。電機、教育、郵便、電話、繊維、官庁などに働く女性たちの当時の労働条件(労働時間・母性保護)や生活の実情と意識が浮き彫りになる、きわめて貴重な資料である。
 この資料集成が対象とする時期は、いわば「日本的雇用システム」の形成・定着期といえる。1960 年代には、重工業の「臨時工」に代わる雇用調整弁として、主婦パートが登場した。以後、「日本的雇用慣行」と「男性稼ぎ主型家族」のセットとしての「日本的雇用システム」が、徐々に確立していく。これは、安上がりで早期離職を前提とした女性「活用」という性差別的な雇用システムの確立過程にほかならない。
 この時代の働く女性たちは、仕事と家庭生活の両立をめぐる多くの困難にも直面していた。本資料集成に含まれる実態調査は、これらの事実を描き出している。一方、これら困難を抱えた女性たちが、差別されつつ主体的な運動を積み上げていった事実を忘れてはならない。結婚退職制を公序良俗違反と判断した初の判決(住友セメント事件・東京地裁)が出たのは1966 年だったが、男女差別をめぐる裁判例は、この時期以降、確実に増えていったのである。
 1985 年には、きわめて「日本的」な「女性労働法制」の整備が行われた。女性差別撤廃条約の批准、男女雇用機会均等法の成立と同時に、労働者派遣法が制定され、第三号被保険者制度が導入された。このような法の枠組みは今日に至るまで変わらないが、人々が生活も仕事も大切にしながら生きるという当然のことは、より一層難しくなってきているように思う。正社員の働き方がますます過酷で「無限定」になる一方、「限定」社員と名づけられる雇用はきわめて差別的で不安定である。いったい、女性たちが「普通に働いて生きる」ためにはどのような運動が必要なのか、どのような制度改革が求められるのか。これら切実な問いに答えるためにも、もう一度、本資料集成の時代を振り返ってみてはどうだろうか。過去の事実や運動から学べることは、思いがけず多いはずである。


理解するうえで貴重な資料群
佐藤博樹
(さとう・ひろき/東京大学社会科学研究所教授)
 本資料集成には、労働組合のシンクタンクともいえる労働調査協議会が、産別からの委託調査や共同調査として実施したものを主として、それに各産別が独自に実施したものを含め、1970年代から雇用機会均等法成立前後の1980 年代半ばまでの女性の就業実態を知る上できわめて有益な報告書が収録されている。市販されている報告書ではないため、大学図書館にもほとんどが収蔵されていない貴重な資料群である。
 調査の企画や実査を労働調査協議会が担当した調査では、産別が異なっても比較可能な設問が多く、きわめて有益である。とりわけ労働調査協議会が企画した共同調査では、同じテーマの調査に複数の産別が参加しているため、産別間の比較も可能となる。
 調査テーマも、女性の就業意識や生活実態に関するものだけでなく、パートタイマー、雇用機会均等法施行への対応・施行後の状況、生活時間、派遣店員、母性保護、保育所利用、看護労働や教師などの専門職、要介護者など、現在の女性労働の視点から見ても興味深いものが多く、現在の視点から読み直す価値のあるものが多い。
 今回の調査資料集成の刊行には個人的にも感慨深いものがある。大学院時代に調査のお手伝いをさせていただいた労働調査協議会が実施した調査が多いこと、さらに一橋大学の津田真澂ゼミの院生として参加し、執筆も行ったゼンセン同盟の「チェーンストア労働者の実態と意識」なども含まれていることである。
 労働調査協議会が実施した調査に関しては、調査データが、磁気媒体に保存されていると思われる。そのため報告書だけでなく、調査データを匿名処理したのちに、研究者に提供されれば、新しい視点での分析によって多くの研究が生まれると考えられる。是非、報告書の刊行に続いて、調査データの公開も期待したい。

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